自立コンサート
昨日終業式後の時間帯を利用して、次女たちのオケが、福祉施設で演奏会を開いた。次女はこれをしきりに「自立コンサート」と呼んでいた。てっきり「入所者自立支援コンサート」か何かだと思っていたらとんでもない勘違いだった。
この演奏会は1年生が仕切る。2年生は部長と副部長だけがオブザーバー的に同行する以外、誰も現地に行かない。オケの次代を担う1年生に演奏会の流れを仕切らせる狙いだ。つまり「1年生の自立」である。高校オケは事実上2年間しか現役でいられないから、オケの伝統継承は、隣り合う学年間で行わざるを得ない。一つ上または一つ下の学年とは文字通り苦楽を共にするのだが、この時期まで来ると2年生が現役で居られるのはあと半年でしかない。
オーケストラ活動の前半のヤマ合奏コンクールを終えた今、次代を背負う1年生に実務経験を積ませることはとても大切だ。来年度の運営メンバーは、「伝統のよき継承」を合言葉に2年生の合議で決まるという。こうした実務経験は、1年生には慣れてもらうと同時に、2年生には判断の材料が提供されることになる。
毎年毎年、素晴らしい演奏を聴かせてくれるオーケストラの伝統はこうした細かな配慮によって下支えされていると思う。いつも演奏に耳が行きがちだが、感心させられる。高校生の部活とはいえ工夫されている。何もかもが建設的で合理的。
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