Das Fuchslied
直訳すれば「狐の歌」だ。大学祝典序曲に出現する学生歌の一つ。解説書によってはこれが「新入生の歌」とされている。「Fuchs」とは本来「狐」なのだが、学士会特有の言い回しとして用いられる場合には「新入生」ということになる。学士会に入会するには手順があり、最初から正会員「Bursch」にはなれない。その前段階の準会員のことを「Fuchs」と言ったのだ。
日本では受験ソングとして名高いあの軽快な旋律が「Das Fuchslied」である。準会員として2学期を経過すると正会員になる資格が生まれる。その間に大学の歴史や会員の規則を勉強するということだ。「Das Fuchslied」は、最後のコーラスで「これでオマエもBurschだ」と歌われる。ブラームス自身は大学に在籍したことはないが、こうした学士会の決まりにはある程度精通していたと思われる。
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