シューマンの学生歌
シューマンの男声合唱曲「Schwarz-Rot-Gold」のこと。1848年4月ドレスデンで成立した。フライリヒラートのテキストに付曲したものだ。「黒赤金」とでも訳すのだろうか。確認で出来ていないのだが、この「黒赤金」は、ドイツ国旗の色遣いと一致している。
旧東ドイツでは、学士会の古い行動様式が長く保存されてきた。1987年「自由ドイツ青年団学生歌集」に、シューマンの「Schwarz-Rot-Gold」が収録されている。祖国への忠誠とドイツの自由と統一を掲げる学士会活動の趣旨に添った作品である。作品成立時期が三月革命勃発後の学士会活動の興隆期にあたっていることにも注目したい。旧東ドイツでは三月革命を高く評価していたらしく、学生歌集への収録と関係があるかもしれない。
一方先に紹介した「シャウエンブルク酒宴歌集」には「So sei gegrusst vieltausendmal」(何千回も挨拶を)が載っている。ファーラースレーベンのテキストにシューマンが曲をつけたものだ。
どちらも手許のシューマン作品の目録には載っていない。作品番号は付与されていないのだと思う。
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