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2012年1月10日 (火)

セントポール組曲

昨日は、まだ20歳には到達していないが長男は、市主催の成人の式典に出かけたハレの日だったというのに、またまた次女の音楽ネタ。一昨日のジョイントコンサートから休む間もなく、昨日はアンサンブルコンペティッションに挑戦した。

もちろん聴きに行った。

県内の小中高生が十重奏でまでのアンサンブルに挑戦するコンクール。次女の学校からはオーケストラのメンバー有志が2組エントリーした。一昨日のような序列の付かないお祭りも楽しいが、結果が示されるというガチガチの緊張感もまた素晴らしい。

例によってまたまた少し早くついて中学生の演奏を10校分聴いた。芥川也寸志作曲の「弦楽のための三章」の第一楽章を弾いた中学の演奏が、素晴らしかった。高校生に混じっても遜色の無い出来。中学生とは思えぬと思ったら、中学オケの全国チャンピョンだった。もう1校バッハのダブルコンチェルトの第一楽章もよかった。構造がクリアで、ソロとトゥッティのバランスも上々。バッハも喜ぶに違いない

この2校の演奏の後、どうなることかと思ったら、高校生の部になるとやはりさすがに音色からして違っていた。

何と言っても驚くべきは、いつもコンクールで次女たちの前に立ちはだかるストラヴィン高校の2年生のアンサンブル。何とショスタコの弦楽四重奏第3番の弦楽合奏版。独奏者さながらの8人による、絶景の演奏だった。スコアが透けて見えるような精密な演奏。毎度のことながら驚かされる。合奏コンクールでのオーケストラの連戦連勝は、このアンサンブルの延長線上にあると思い知った。脱帽。

怪物級の演奏のあと、次女達1年生9人が弦楽合奏で取り上げたのがホルストのセントポール組曲から第3楽章の「Intermezzo」だ。およそ4分の小曲。極端に難しいというわけではないが、各パートにソロもあって、指揮者無しで合わせのには少々根気が要る。最後の6小節に弦のトップ奏者のソロがある。聴き合いながら妙なる響きを誠実に積み重ねて行く。pで始まってpで終わるという渋い曲を丹念に耕した演奏とでもいうべきか。参加が決まってからおよそ2ヶ月間、通常のオケの活動とは別に頼りがいのあるコンミスの許、響きを作れていたのはとてもよかった。おそらくこのメンバーが来年度のオケの基本となる響きを作るハズだ。あと1年やったらもっとうまくなる。

さて私として最優秀をあげたいのが。次女たちの2つ前に演奏した同じ高校の2年生によるシューベルトの弦楽四重奏曲「死と乙女」の第4楽章弦楽合奏版。いやはや極楽。「何が起こったかと思わせるようなピアニシモ」でいきなり聴衆のハートをわしづかみ。暗譜の緊張感をもって、あっというまに5分を走りぬけた。先のショスタコのカルテットとは、目指す方向が違う名演奏だった。とても8人で弾いているとは思えない縦線ピッタリ、メリハリきっちりの極上のシューベルト。単に指が回るでしょではない薄皮1枚の出し入れを感じさせる演奏。それでいて曲全体の大きな流れさえ感じさせる代物。いくら誉めても誉め足りない。きっとシューベルトも喜ぶハズだ。

1年後あんな演奏をしたいと次女がポツリともらした。

郷土チームの高校サッカー優勝も、長男の成人式も色褪せる喜び。

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