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2012年4月15日 (日)

いかにいます父母

娘らはプログラムのラスト「OKINAWA」の後と、1曲目のアンコール「オーメンズ」の後で、総立ちのスタンディングオベーションを受けていた。次のアンコール曲が唱歌「ふるさと」だった。メンバーが入れ替わり立ち代り歌う。冒頭は管楽器メンバーの歌唱。弦楽器が伴奏に回る。2コーラス目今度は木管楽器の伴奏にのって弦楽器のメンバーが歌いだす。

「いかにます父母」「つつが無しや友がき」

弦楽器のメンバーが少しだけ身体を客席に向けて歌うのだ。これで保護者の涙腺がほぼ完全に決壊。親と友を思い遣る繊細で優しい歌詞が、ぐっと胸に迫る。ここはドイツだという思い。そこでわが子がドイツ聴衆の喝采を浴びているというスペシャルな感慨。そこにかぶさる聴きなれた「ふるさと」の旋律が、ああここに来てよかったという確信を呼び覚ます。

続いてはヴォーカルを含まずにオケが器楽でワンコーラス入れる。何という優しい旋律。ショスタコやファリャと同じオケだなんて信じられないくらい。

そしてラストコーラスは再び管楽器が歌う。「志を果たして、いつの日にか帰らん。山は青きふるさと。水は清きふるさと」歌いだしの瞬間鳥肌がたった。今まで聴いた中で最高の「ふるさと」だった。

アンコール2曲目のこの「ふるさと」がドイツ公演最後の演目だとみな知っている。「志を果たして」は2年間準備した2年生にとっても1年間携わった1年生にとってもまさに実感だったはず。そして今ラストの演目を心を込めて歌っている。「いつの日にか帰らん」と歌う自然な流れ。ピアニシモでしっとりと終わったあと、一瞬の間をおいてとてもウエットな拍手。間違いなくドイツ人にも伝わっている。テキストの意味を知るはずもないドイツ人が真綿のような拍手。指揮者がメンバーを立たせ、3度目のスタンディングオベーションが始まるまで言いようもない暖かな拍手だった。

Dankeschon Deutscheland!

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