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2012年4月 1日 (日)

大学祝典序曲再考

「大学祝典序曲」op80を演奏したことが、中学高校と6年続いたベートーヴェンへの傾斜に終止符を打った。19歳の夏、一番好きな作曲家がブラームスになるキッカケになった曲だ。以来何度も聴いてきた。

解説書にはブレスラウ大学からの学位授与に対する返礼であることが記され、4つの学生歌が登場することも必ず言及される。だから、それらの背景を知りたくて学生歌を調べてみた。たとえて言えば未盗掘古墳みたいなものだ。お宝情報の山だった。

学生歌の引用は「大学祝典序曲」があまりに有名なために、かえって周辺の細かい事情に疎くなっていたと反省せざるを得ない。日本ではお受験のテーマにもなるほどのメジャーな旋律だから、解説書がその周辺に言及するだけで判ったような気になっていた。

少なくともドイツ語圏においてクラシックと呼び慣わされている業界の作曲家が、学生歌を知識として持ち、それらを作曲したり引用したりというのは、日常茶飯のことだったと考えねばならない。「大学祝典序曲」は例外ではなくて「ワン・オブ・ゼム」だということだ。ドイツ語圏の社会には学士会活動が広く認知され許容されている。ブラームスの生きた19世紀後半は、台頭した中流市民が貴族に成り代わって音楽を下支えした。ここでいう中流階級が、大学経験者つまり学士会経験者だと考えるとどれほどの誤差を含むのだろう。

ドイツの著名人の多くが学士会活動に関わっていたことを知るにつけ、その裾野の広さを痛感させられた。学生歌を引用すると言うことは、そうした基礎が聴き手大衆の側にキチンと存在することを踏まえていると解さざるを得ない。ブラームスが「大学祝典序曲」で引用した学生歌は、知らぬ者のない学生歌なのだ。曲中にこれらが出現すれば、旋律はおろか歌詞まで即座に思い浮かぶ人々に向かって放たれたと見るべきだ。

ブレスラウ大学への返礼のために「学生歌を繋げた」というような取って付けたような位置づけではあり得ない。民謡に注ぎ込まれた熱意と愛情と同等の思いが、学生歌にも注がれたと考えねば、「大学祝典序曲」そのものを見誤る。

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コメント

<てぃんぱにゃー様

レスが遅れて申し訳ありません。学生歌特集は間もなくエンディングを迎えます。長い間お騒がせしました。

むーなかなか奥深いものだったのですね。「ちょっと毛色の違うカチャカチャした曲」的なイメージでした(酷
学生歌特集がここまで「大学祝典序曲観」を再構築することになるとは!ありがとうございました。(まだ終わってないのかな?

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