下賜金
1866年普墺戦争に勝利した後、プロイセン衆議院は国王に対し、功労者への下賜金を勧告する。最大の功労者はもちろんビスマルクだ。金額は40万ターラー。1ターラーは3マルクだから、120万マルク。1マルクはおよそ500円とすると6億円だ。庶民の感覚からすれば目もくらむ大金だが、超一流のアスリートの年俸や、移籍金の報道に慣れきった感覚から申せば意外に安い印象。
ところが、これが当時のプロイセンの国家予算の0.25%に相当するとなると一大事だ。現代ドイツの国家予算がおよそ60兆円だから、0,25%は1500億円に相当する。何にしろ国家予算の0.25%を国が個人に下賜するというのは凄いことだ。国会がこれを是とするあたり、やはりビスマルクの功績はかなりなインパクトだったということだ。モルトケ参謀総長はビスマルク半分だったという。
ビスマルクはそれでも「私が分捕った国益に比べれば小さいものだ」と思っていたらしい。
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