マイニンゲン公国
ブラームスの伝記とりわけ第4交響曲のあたりに、マイニンゲン公ゲオルク2世の名前がたびたび現れる。彼の宮廷オーケストラがビューローの指揮のもと第4交響曲を初演したことはよく知られている。1880年代半ばの話だから、既にドイツ帝国が成立したあと。
ドイツ帝国には皇帝ウイルヘルム1世が君臨するのだが、普墺戦争以前に存在した中小領邦は、そっくり温存されていた。北ドイツ連邦以来の伝統だ。徴税権や文化、教育、農業など主要な分野において自治が認められていた。芸術を愛したマイニンゲン公ゲオルク2世は、ザクセン・マイニンゲン公国の君主だった。
彼らのような小邦でも第一次世界大戦まで生き残ったから、ブラームスの伝記にはこれらの国の名前が頻繁に出現することになる。
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