後援券
ドイツ帝国成立後、急ピッチで造営が進んだバイロイト祝祭劇場だが、例によって毎度お決まりの資金難に直面する。ルートヴィヒ2世からの巨額融資をもってしても埋まらぬ呆れた資金難に対してワーグナーは金策に走る。
それが本日話題の後援券。1枚900マルクおよそ45万円の券を1000枚売りに出した。案の定半分しか売れずに焦ったワーグナーは、買ってくれそうな人々に趣意書を送る。これを購入することでのメリットが不明なのでなんともいえないが、半分売れただけでも御の字だと思うがいかがだろう。ワーグナーが趣意書を送った人の中に、鉄血宰相ビスマルクがいた。一旦ドイツ帝国が成立してしまえば、ワーグナーなんぞに用はないビスマルクは当然これを無視する。
現代ドイツでバイロイトが稼ぐ外貨を考えると、高いのか安いのか判らなくなってくる。
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