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2012年7月24日 (火)

リストという男

ブラームスがはじめて訪れたリスト邸で、リストが自作を演奏する間に居眠りをしたというエピソードに疑問を差し挟んだ。その後の2人の無邪気な対応が不自然だと。

確かにブラームスはリストの作品を評価していなかったし、リストもブラームスの作品をレパートリーに加えた形跡が無い。けれどもブラームスがブレークして以降、2人は時代を代表する作曲家同士、大人のつきあいをしていたと見る方が自然だ。

1882年2月2日、ウィーンでブラームスのピアノ協奏曲第2番の演奏会があった。独奏者にビューローを据えたこの演奏会をリストが聴きに来ていた。ビューローはリストの弟子だから、お呼び立てしたのかもしれない。休憩時間に2人は談笑し、リストがこの協奏曲の楽譜を所望したという。ブラームスは印刷したての楽譜をリストに贈った。

リストのピアノ独奏で聴いてみたいような気もする。

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