断鵠山城
「断鵠山城」で「ノイシュヴァンシュタイン城」のこと。ルートヴィヒ2世の死を悼んで、シュタルンベルク湖を訪れた森鴎外が詠じた漢詩がある。その中に出てくる表現。
断鵠山城外の雲を望めば
詩人何事か涙粉々
窓多少綺麗の客
波間に故君を葬るを憶えず
全体の意味はおおよそ以下の通り。
ノイシュヴァンシュタイン城外の雲を眺めると
ロマンを知るものなら皆涙を流す
今シュタウンベルク湖の遊覧船の窓から着飾った客が見えるが
つい最近ここで国王が亡くなったことなど忘れたかのようだ
「鵠」は「白鳥」の意味だから「シュヴァン」に通ずる。シュタインを断崖絶壁と意訳して捉えた鴎外の造語だ。
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