ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« お盆のファンタジー12 | トップページ | 私事都合 »

2012年7月17日 (火)

お盆のファンタジー13

「ふるさと」をめぐってさんざん盛り上がったあと、ブラームスがおどけた表情で「ふるさとの後、3曲目のアンコールが一番気に入った」と次女に語りかけた。今年はあんまり長居なので、すっかり打ち解けた次女は、これがブラームス独特のジョークだと悟ったらしく、間をおかずに「はい。私たちも一番練習に時間をかけました」とニヤリと笑って応酬した。

先般聴いたCDのラスト、アンコール2曲目の「ふるさと」の演奏に続く長い喝采の後に、サプライズがあった。拍手がサーっと引き、だれもがアンコール曲だと思った次の瞬間、タクト一閃とともにオケ全員が「Ein Zwei Drei,aufwiedersehen」と唱和して全員が手を振り始めたのだ。日本語でなら「1,2,3、ごきげんよう」くらいの意味。意表を付かれた聴衆の大爆笑がおきた。だれもが心から笑ってのスタンディングオベーションがそれに続いた。

「あれは一体誰のアイデア」とブラームス。「もちろん指揮者です」「彼はいつもそういういたずらを考えています」「5月の演奏会ではファリャのラストで全員が立ち上がるというサプライズを決行しました。」「そういういたずらほど熱心に綿密に練習しますが、家に帰って親に絶対話すなという口止めも忘れません。」「だからあの日のスプリンクラーもまた彼の演出かと思った人もいます」次女がいきいきと説明する。

「あれには私も笑わせてもらった」とはビューロー。「こいつは楽団員に厳しく接するばかりで、ユーモアとか余裕が感じられない」とはブラームスのビューロー評。「楽団員どころか聴衆にも説教を始めるからな。ちっとはこちらの先生を見習ってもらいたいもんだ」

「あんたのゴツイ作品の前後にユーモアのサプライズなんか挟めるものか」「毎度毎度振らされるこっちの身にもなってみろ」と反撃のビューロー。どうやら仲間割れが始まった。

« お盆のファンタジー12 | トップページ | 私事都合 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: お盆のファンタジー13:

« お盆のファンタジー12 | トップページ | 私事都合 »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2023年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ