シューマン最後の日々
フランツ・リストのピアノソナタロ短調がロベルト・シューマンに献呈されたことは、昨日話題にした。クララは嫌悪感を日記にぶちまけているとも書いた。当時シューマン一家のために献身していたブラームスが、さっそくリストのソナタをクララに弾いて聴かせた。
後になってブラームスは献呈された本人つまりロベルトの反応を証言している。音楽之友社刊行の「ブラームス回想録集」第2巻118ページのホイベルガーの証言だ。1894年12月1日の会話の中で、エンデニヒに入院中のロベルト・シューマンの様子が語られている。献呈されてたロ短調ソナタをじっくり見て喜んでいたというブラームスの証言が語られている。クララが、入院中のエピソードの公開を拒んだとも付け加えている。
クララが作品に示した反応を、シューマンは知らされていたのだろうか。それが出来るのはブラームスしかいないが、ブラームスの証言は残っていない。
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