ポムメルン
シェーンハウゼンで生まれたビスマルクは、生後1歳のとき、クニープホフに一家で移住する。クニープホフは、現ポーランド領奥ポムメルン地方にある寒村だ。ベルリンの北西およそ200kmの位置。現在の都市でいうとノヴォガルドの近郊だ。
ポムメルン地方はまたの名をポメラニアという。ポメラニアンという犬の原産地で名高い。現在のドイツとポーランドの国境地帯で、すぐ北側にバルチック海がある。古くから琥珀の産地であったが、厳しい気候でも知られている。オーデル川をはさんだ西側は前ポムメルンと呼ばれる一方で、東側が奥ポムメルンと呼ばれている。ドイツ領になっているのはメクレンベルクフォルポムメルンという州になっている。「フォル」ポムメルンは「Vor」で、これが前を意味する。
プロイセンの首都ベルリンに近い方が前で、より遠い方が奥という位置関係になっている。日本にも都との位置関係で「前」「後」あるいは「前」「奥」という連立地名になっているケースを頻繁に見かける。たとえば東北地方には「陸前」と「陸奥」があり、その間に「陸中」が挟まれている。
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