ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« ザクセン・ラウエンブルク公国 | トップページ | ユンカー »

2012年10月23日 (火)

貴族のvon

名前の中に「von」が混入している人がいる。文豪ゲーテ、指揮者カラヤン、撃墜王リヒトホーヘンなどすぐにいく人か思いつく。ブラームスと結婚寸前までいったアガーテ・フォン・ジーボルトや、濃密な往復書簡で知られるエリザベート・フォン・ヘルツォーゲンベルクなどがブラームスの伝記にも登場する。これらの「von」はほぼ貴族のしるしと思っていい。ベートーヴェンは「van」だから貴族のしるしではないので注意が要る。

さて「von」には前置詞としての機能もある。英語で申せば「from」だ。「ハイドンの主題による変奏曲」という場合の「による」は「von」である。あるいは後続に地名を従えて出身を現す。この地名特定こそが「von」本来の意味だったという主張には魅力を感じる。「どこそこの誰それ」という表現がドイツ民謡にある。「ターラウのエンヒェン」は「Annchen von Thalau」だ。本日話題の貴族のしるしとしての「von」はこの用法の行き着いた先だという。この用法に説得力を感じるには理由がある。日本でも事情が似ているからだ。平安末期に台頭して鎌倉時代から約700年君臨した武士たちは、「一所懸命」という言葉でも判る通り、所領との結びつきが強い。本拠地の地名がいつしか苗字として定着して行く。「足利尊氏」「新田義貞」を持ち出すまでもなくこのパターンは多い。先のドイツ語の例に照らせば「尊氏von足利」「義貞von新田」ということになる。

« ザクセン・ラウエンブルク公国 | トップページ | ユンカー »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 貴族のvon:

« ザクセン・ラウエンブルク公国 | トップページ | ユンカー »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ