戦略物資としての「塩」
塩は人間の命に欠かせない。塩が無いと相当困るのだ。だから「敵に塩を送る」の故事でも判るとおり、「塩」は有効な戦略物資になり得る。
欧州にもその手の話があった。ドイツ統一の中核を担ったプロイセンは領内に製塩地を持たない。バルト海があるにはあるが有力な製塩地は言えない。事情はザクセンも同じだが、海に面していない分だけプロイセンより深刻だ。
あるいはスイス。隣のシュヴァーベン地方やバイエルン、はたまたオーストリアには有力な製塩地があるというのにスイスではからきし取れないし、海も無い。ウイリアムテルの活躍もあってハプスブルク家のオーストリアから独立を果たしたが、塩の供給はそのオーストリア、インスブルック近郊のハルに依存していた。うっかりすると独立を脅かしかねないアキレス腱だ。
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