地名語尾「quelle」
記事「赤マイン白マイン」で水源を表す語尾が違っていると書いた。白マインの水源地が「Weissmainquelle」となっている一方で、赤マインは「Rottermainursprung」となっている。
マッコークルの「ブラームス作品目録」にも「Quelle」という単語が出てくる。記述の根拠となる資料を指し示すとき「Quelle」という言葉が使われる。「引用元」「参照元」の意味だから川の水源というイメージとうまく溶け合う。
水が湧くという意味では先に紹介した「泉3兄弟」と似ている。元は同じ意味だったらしいが、今ではニュアンスを少し変えている。「Born」「Brunn」「Bronn」の場合、少し人の手が加わった状態を指す。「井戸」や「噴水」だ。
一方「Quelle」はもっと自然な湧き水である。噴水や井戸が川の水源になることはイメージしにくいが、「Quelle」はむしろそちらのイメージである。
そして泉3兄弟が全て男性名詞であるのに対し、「Quelle」は女性名詞だ。
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