ウィーンの森
オーストリアの首都ウィーンの北、西、南を囲む森。「Der Wiener Wald」という。ヨーロッパアルプスの東端を形成する。人々の努力によってほぼ手付かずの原生林が広がる。ハプスブルク家の狩猟場やたくさんの修道院が点在し、市民憩いの場となっている。ドイツの森との違いはその樹種にある。いまはすっかり針葉樹が優勢になったドイツの森とちがって、ウィーンの森はブナを筆頭とする広葉樹が優勢だ。
ベートーヴェン、シューベルト、ブルックナー、シェーンベルク、マーラーも盛んに訪れていた。肝心のブラームスもしばしば遠足に出かけていると証言されている。5月から9月にかけては、避暑地に出かけてしまうが、それ以外はウィーンからの日帰りハイキングを楽しんでいた。1881年の夏はウイーンの森の中プレスバウムに滞在しピアノ協奏曲第2番が生まれている。プレスバウムは地名語尾「baum」の代表例だ。
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