地名接頭語
ブログ「ブラームスの辞書」がはまり込んでいる「地名語尾」から少し脱線する。地名先頭にくっつきがちなことばを拾い上げる。語幹の地名に微調整を施す機能がある。
- Alte 「古」、「新」が出来て初めて成立する。
- Bad 「温泉」 日本と違って語頭に来る。
- Gross 「大」
- Hinter 「奥」日本語で言う「後」も含む概念。
- Kleine 「小」
- Neu 「新」
- Nieder 「低」土地標高の高低から来る。
- Nord 「北」 インターチェンジや駅の名前のときは語尾に来る。
- Mittel 「中」位置的、高度的に「中程」
- Ober 「上」
- Ost 「東」
- Sankt 「聖」 あちら独特。しばしば「St」と略される。後方に人名従えて聖人化する機能がある。だから厳密には、地名の微調整ではないけれど、ここに挙げる。
- Sud 「南」
- Uber 「上」 「Ober」との区別がつきにくい。
- Unter 「下」
- Ur 「原」「元」くらいか。
- Vor 「前」「Hinter」の反対概念。
- West 「西」
「Sankt」以外は日本にも当てはまる。「Bad」は日本なら語尾に来る。
<品川さま
はい。おっしゃる通り人名だと語尾かもしれません。
投稿: アルトのパパ | 2013年3月27日 (水) 04時27分
やっぱり例外的でしたか。
ベーメンには他にマリーエンバートもあるようです。
単純に、人名由来な場合に語尾へ来るのかもしれませんが、資料が四件では、確実ではありませんね。
投稿: 品川 | 2013年3月26日 (火) 22時47分
<品川さま
チェコのカルルスバートは、ブラームス晩年の療養地でした。
手持ちの道路地図の索引12697の地名のうち、「Bad」で始まる地名は160箇所あるのに対し、「bad」で終わる地名は下記4箇所です。
1)Bad Alexsandersbad バイロイトの東北東約40km
2)Bad Wildbad バーデンバーデンの東約25km
3)Karlsbad カールスルーエの南東約15km
4)Schlangenbad ヴィースバーデンの西約10km
全部中南部というシャープな分布です。
この4つのうち半数が「Bad」で始まる「Bad~bad」というのも面白いです。索引頼みの簡便法で、見落としもありえますが目安にはなりましょう。
チェコの事情には疎いのですが、ドイツではやはり語末が多いかもです。
投稿: アルトのパパ | 2013年3月22日 (金) 19時41分
エスターライヒ時代のベーメン王冠領、カールスバートKarlsbadは語尾です。
といっても例外かな?語尾はこれくらいしか知りませぬ。
たしか、同名の地名がスロベニアとアメリカ辺にもあった気がしますが、記憶が確かでないです。
ベーメンのそれは、現在はカルロビヴァリで呼ばれてますね。姉妹都市が地味に温泉町ばかりだった記憶があります。
投稿: 品川 | 2013年3月22日 (金) 07時14分