スケーターズワルツ
小学校の音楽の時間に習った覚えがある。作曲者はワルトトイフェルであることも習った。「Waldteufel」と綴る。ストラスブール生まれのフランス人なのだが、スペリングから見てドイツ系だ。申すまでも無く「Wald」は「森」の意味で、後半の「Teufel」は「悪魔」だから、合わせて「森の悪魔」くらいの意味になる。ちょっと意外。
この「Teufel」はドイツの地図の中にときどき現れる。森の中の建造物に「Teufelsfels」(悪魔の岩)、「Teufelskanzel」(悪魔の説教壇」)、あるいは「Teufelsmauer」(悪魔の壁)という具合だ。大抵の場合これらは古代ローマの遺跡。森の中に点々と砦や城壁の廃墟が放置されているのを見た昔の人が命名した。当時の知識人の代表だった村の教会の牧師さんも由来を説明できずに、「あれは悪魔の仕業」とでも説明した名残だ。キリスト教の世界観から逸脱した建造物だから無理も無い。
「悪魔」という意味の特殊さから考えて地名にはなりにくいのだが、ベルリンの西北西およそ40kmのあたり一帯が、「Teufelsbruch」と名づけられている。「Bruch」は「湿地」という意味だ。その中央に「Teufelhof」(悪魔の庭)という街まで実在する。
今日5月30日はブログ「ブラームスの辞書」の創立記念日。2005年創立なので今日で満8年だ。
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