hufe
カール大帝はワイン農家を保護した。優秀な者には土地を与えた。もちろん無償ではない。納税と賦役もセットだった。1人20ヘクタール程度のこの土地を「Hufe」と言った。辞書を引くと単に「払い下げ農地」と記されていたが、シンプル過ぎて意味が伝わらない。
さらに時代が下って中世。農家一世帯が食うに困らぬだけの収穫を得るに必要十分な広さという意味に転化する。およそ8ヘクタール。こうした土地を所有している農家がbauerということになる。
ザクセン州に「Waldhufen」という地名があった。「hufe」の複数形が語尾に来ている。ドレスデンの東北東約20km、東にもう15kmほどでポーランドだ。カール大帝のワイン政策の名残りと思しき地名がザクセンにあるというのも面白い。ザクセン州は旧東ドイツ側では唯一のワイン産地だった。そしてザクセンは、カール大帝が即位後に獲得した地域でもある。
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