火成岩マーカー
2010年11月5日の記事「ゴールのマーク」でドイツワインを育む土壌は「デヴォン紀スレート系」と「三畳紀石灰系」であると書いた。大局的にはそれで間違いないが、細かく見ると氷河や造山運動など新生代に起因する土壌も関わっている。とりわけ火成岩はワインの味わいに微妙な陰影を与えるスパイス的な位置付けとされている。
ブラームスの伝記にしばしば「bad」がつく地名が現われる。「Baden-Baden」や「Karlsbad」が引き合いに出されて、温泉にゆかりの地名であると補足される。「bad」は温泉マーカーだというわけだ。地名研究としてはそれでOKだが、もう一つ興味深い側面があるという。
一部のワイン関連書物には「bad」関連地名が「火成岩土壌の目印」だと仄めかされている。「温泉マーカー」であると同時に「火成岩マーカー」でもあるということだ。新生代第3起に起きたアルプス造山運動があった時代に火山活動が繰り広げられた場所に「bad関連地名」が分布しているという主張だ。
ドイツの地質図と「bad関連地名分布図」を比較してみたい。もし本当ならかなり私好みだ。
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