上面発酵と下面発酵
ビールは醸造法の違いにより2つに分けられる。
- 上面発酵 19世紀後半に至るまでビールといえばこちらだった。常温(20度~25度)で、短期(4~5日)で完了する。その間に酵母が液の表面に浮上することから「上面発酵」と言われる。英国の「エール」が代表的。
- 下面発酵 一言で申せば「低温長熟」だ。酵母が発酵桶の底部に沈むことから「下面発酵」と称される。「低温」とは「8度~12度」。この温度で雑菌の繁殖を抑えつつゆっくり時間をかけて醸造される。出来不出来の差が少なく歩留まりが格段に向上したが、低温を実現する冷凍機の開発があってはじめて大量生産が実用化できた。ラガービールと呼ばれて現代のビールの主流を成す。
冷凍機の発明は1873年ミュンヘンだ。ブラームスは下面発酵のラガービールを飲んでいた可能性が高い。
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