比較対照
サッカークラブに対するビールメーカーのサポート振りと比較するために、別の業種についてもスポンサー事情を調べてみた。日本人にもなじみの深い「自動車」と「スポーツウエア」を選んだ。ビール/自動車/ウエアの順。
- バイエルンミュンヘン Paulaner アウディ adidas
- ボルシアドルトムント Brinkhofs オペル Puma
- レヴァークーゼン Gaffel、Bitburger オペル adidas
- シャルケ Veltins フォルクスワーゲン adidas
- フライブルク Rothaus オペル NIKE
- フランクフルト Krombacher アルファロメオ JAKO
- ハンブルク Holsten アウディ adidas
- ボルシアMG Bitburger アウディ Kappa
- ハノーファー Hasseroder フォルクスワーゲン NIKE
- ニュルンベルク Klumbacher アウディ adidas
- ヴォルフスブルク Veltins フォルクスワーゲン adidas
- シュトゥットガルト Krombacher メルセデス Puma
- マインツ Bitburger オペル NIKE
- ブレーメン ABinBev フォルクスワーゲン NIKE
- アウクスブルク Riegele 無し JAKO
- ホッフェンハイム Bitburger アウディ Puma
- ブラウンシュヴァイク Wolters セアト NIKE
- ヘルタベルリン Carlsberg アウディ NIKE
<自動車>
- アウディ 6クラブ
- フォルクスワーゲン 4クラブ
- オペル 4クラブ
- メルセデス 1クラブ
- アルファロメオ 1クラブ
- セアト 1クラブ
「無し」がアウクスブルクだけというのはご愛嬌だ。セアトがスペイン、アルファロメオがイタリアのメーカーである以外はドイツ勢が並ぶ。11番ヴォルフスブルクがフォルクスワーゲンなのは当然なのだが、実はオペルもアウディもセアトもフォルクスワーゲンの子会社である。同社の息がかかっていないのは、メルセデスとアルファロメオだけだ。メルセデスは12番シュトゥットガルトの親会社だから当然のサポートだが、1部では他にサポートしていないのが意外である。フォルクスワーゲンの圧勝というところだ。さらに気になるのはBMWがいないことだ。これは不思議で2部にも同社は絡んでいない。
<ウエア>
- adidas 6クラブ
- NIKE 6クラブ
- Puma 3クラブ
- JAKO 2クラブ
- Kappa 1クラブ
JAKOは1989年創業のメーカー。adidasの圧勝かと思っていたがそうでもなかった。1位を分け合ったのがアメリカのナイキというのがやや意外。今シーズン前に、ボルシアドルトムントからバイエルンに移籍したマリオ・ゲッツェの移籍会見でのスキャンダルは割と知られている。ゲッツェは、会見の席にナイキのシャツを着て現れたのだ。ナイキはゲッツェ本人のスポンサーなのだが、バイエルンのスポンサーはadidas社で、クラブの株主でもあるから、これはかなりまずい。ゲッツェは日本円で260万円の罰金を科せられたが、彼の収入を見ると痛くもあるまい。それどころかその金額をナイキ社が肩代わりの可能性さえあると思っている。世界中が注目する中、adidas社のロゴが入ったユニホームを広げて、にっこりと微笑むゲッツェのシャツの中央にナイキのエンブレムが踊っている写真が公になったのだ。ナイキ社はとっくにその広告効果を弾いているだろう。
<ビールとの比較>
何と申しても14社というビールメーカーの多彩さが目立つ。単に寡占化が進んでいないと言ってしまえば元も子もない。サッカーのサポーターたちは、車やビールを選ぶとき、こうしたスポンサー事情を考慮するのだろうか。
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