もしかしてウムラウト
アルファベットの「A」「U」「O」の上に点が2つ横並びに添えられることがある。「ウムラウト」と呼ばれるドイツ語の変母音のことだ。ブログ「ブラームスの辞書」ではこれが現れると困る。ウムラウト文字が打てないからだ。しかたなく該当の文字を赤く色付けしてごまかしている。
世の中事情は似たもので、ドイツのウムラウト3種を、ウムラウトの「・・」を用いないで標記する国際的な取り決めがある。ウムラウトが現れたら、「・・」抜きの該当文字を記し直後に「e」を据える。「ae」「ue」「oe」でそれぞれウムラウトを表す。
今をときめくメジャーリーグ今季最高のクローザーは、ボストンレッドソックスの上原浩治投手だ。日本人なら「ウエハラ」で何の問題も無いのだが、現地のアナウンサーは「ユイハラ」と発音しているように聞こえる。
まさかと思うことがある。
上原をローマ字にしてみるといい。「Uehara」となる。冒頭の「Ue」はまさに「U」のウムラウトになる。ドイツ系の住民が多いアメリカ北東部にあるボストンの街で、「Ue」とスペリングされたら「ウエ」と発音せず、ウムラウト風に「ユイ」となるのは無理もない話だと思う。
同様に日本語単語のローマ字標記を考える。標記中の語尾以外に「ae」や「oe」が含まれる単語は、ドイツ語の影響のある地域ではウムラウト風に発音される可能性がある。
さて、本日話題の上原投手所属のボストンレッドソックスは、ワールドシリーズ進出をかけて、今日からデトロイトタイガースとアメリカンリーグチャンピオンシップを戦う。彼らの優勝はシャンパファイトで祝われる。祝勝会で振り掛けあうのはビールではなく、シャンパンだ。
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