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2013年10月 6日 (日)

ピルスナーウルクェル

現在の世界のビールの本流のピルスナービールの元祖。「ウルクェル」は「Urquell」と綴られる。「Ur」は原典版を表す「Urtext」の語頭にも見られる。「Quell」は「川の水源」や「資料の引用元」を意味する。「Urquell」はそれらを合成して「元祖」たる位置付けをことさら強調しているようにも見える。

醸造所の名前はピルゼンスキー・ブラズドロイという。チェコ語で「ピルゼンビールの源泉」という意味だ。1842年創立だが、最初の生産が10月5日だったとされ、バイエルンの下面発酵酵母が密かに盗み出されたという噂も付いて回る。同じ酵母を使いながら、ピルゼンが鮮やかな淡色になったのは、ひとえにピルゼンの軟水のせいといわれているが、最近の研究では麦芽の焙煎技術の進歩も一枚噛んでいる。

発酵は蓋のない木桶、熟成は内側にタールを塗布したオーク樽というのが伝統的な製法だが、最近ではステンレスタンクになったらしい。

ドヴォルザークを訪問したプラハで、ブラームスが飲んだビールがピルスナーウルクェルだった可能性もある。

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