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2013年10月26日 (土)

内陸産業

欧州3大ラガーにドルトムントを加えた4つをもって大陸ビールの4大生産地と位置付けられている。

  • ミュンヘン
  • ピルゼン
  • ウィーン
  • ドルトムント

この4つの都市を眺めていて気づくのは港湾都市がないことだ。みんな内陸都市。そういえばアメリカのビールどころセントルイスやミルウォーキーも内陸だった。ビールの欠かせない原料が穀物であることを考えると、ビールどころが穀倉地帯の中央にある方が理にかなっている。その穀物が自給できずに輸入でまかなうとなれば港湾立地が有利だが、19世紀欧州は主原料は醸造所の近隣に依存した。

ハイネケンのアムステルダム、カルルスベルクのコペンハーゲン、ギネスのダブリン、ホルステンのアルトナなど港湾都市でありかつビールどころにもなっている例もあるが、一般に海は原料の供給地にはなり得ない上に、販売面でも空白域になる。原料の輸入と製品の輸出が重きを成す以前は、ビールは内陸産業だったのだと思う。

とりわけ物流だ。ビールの運搬物流は何かと厄介だ。狭い欧州はともかく、全米に販路を広げるには、海岸沿いよりも中央部の方が、物流費が安く済むはずだ。

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