ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« 内陸産業 | トップページ | ユーロラガー »

2013年10月27日 (日)

アメリカンラガー

文字通り「アメリカのラガー」だ。「ラガー」は貯蔵を意味するドイツ語から発生した用語。本家の英国から見た下面発酵ビールのことだが、それが移民とともにアメリカに渡り、別ジャンルとして派生した。概ね軽快で苦味が少なく、さわやかでアルコール分が低いのが特徴。アメリカ初のラガーは1848年フィラデルフィア発祥と判明しているが、不思議なことにアメリカンラガーの発祥は闇に包まれている。1860年頃と言われているが詳しいことは不明だ。

アメリカンラガーの特徴は先に述べたとおりだが、これを原料面から見てみると意外なことが判る。麦芽以外の原料が大量に用いられているということだ。一般には副原料と呼ばれる「米」「コーン」「デンプン」が一部麦芽に置き換えられている。これが先に述べた味の特徴のもとになっている。これら副原料は麦芽より安価だから、置き換えはただちにコストダウンになる。日本のラガーは、副原料の使用という点から見ればアメリカンラガーに属する。日本と違ってこれら副原料に表示義務はないから、表示だけを見ても判りにくいようになっている。

コストダウンになるのは良いことなのだが、米やコーンスターチなどの副原料は、デンプンを糖化するための酵素の力は落ちる。だから糖化力を補うための助剤を添加することがあるという。

飲む側の好みにマッチしたことも手伝ってあっという間にアメリカビールの主流になったが、困ったことにドイツのビール純粋令から見ると異端である。ドイツ出身者が多かった醸造家にとって、アメリカンラガーの創始者として名乗り出ることは、純粋令違反の先頭を切りましたと告白するに等しい。だからアメリカンラガーの発祥は不透明なのだ。加えてアメリカの表示義務が「副原料」に及ばないこともこれを助けていると感じる。

« 内陸産業 | トップページ | ユーロラガー »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: アメリカンラガー:

« 内陸産業 | トップページ | ユーロラガー »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ