ビール史の断絶
ビールの起源を論ずる際にしばしば定説として語られるのが5000年前のメソポタミアだ。あるいは3000年前のバニロニアも現れる。エジプトに次いでローマが出現し、やっとゲルマン人が記録に登場するのが2000年前くらい。
ところが注意したいのはそのゲルマン人の「ビールのような飲み物」が、5000年前のメソポタミアでの醸造が伝播したものかどうかは判っていない。その上そのどちらも現代の我々が思い浮かべるビールとは似ても似つかない代物。
それらを年表上に一列に連ねて論じてしまうととんだ誤解を招く。現代のビールの直系の先祖は、ホップの添加が行き渡って以降だと思ったほうがいい。
愛するドイツビールの先祖がメソポタミアやエジプトかどうかは不明なのだ。心情としてはローマ人か記録したゲルマンの飲み物となら結び付けてもいい気がする程度だ。
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