コクとキレ
ビールの味わいを言葉で表す際に多々用いられる指標。日本でも最早一般的だが、元はドイツ語である。大抵はコクとキレのバランスで表現される。ワインで申せば「酸」と「糖」かもしれない。
- Vollumudigkeit コク
- Schneidigkeit キレ
概ねブレーメン、ベルリン、ハンブルクなどの北ドイツでは「キレ」が優先されている。発酵度を高めて餌を食いきらせてしまうから、残糖が少なくホップは多目。「ドライで苦味のきいた」ビールとなる。
ミュンヘンを筆頭とする南部は、発酵度そこそこでやや甘みを残し、ホップも控え目なので麦芽本来の芳醇な味わいを尊重している。つまりこれが「コク」だ。
そして今やドイツ最大の醸造量を誇るドルトムントは味わいの面で両者の中間に位置する。「コク」も「キレ」もそこそこということだ。
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