ケルシュ
ケルン特産の上面発酵ビール。「Kolsch」(oはウムラウト)と断り無く用いると「ケルン方言」か「ケルンビール」の意味になる。ケルン醸造組合の協定により、「ケルン市内で醸造された上面発酵のビール」だけが「ケルシュ」を名乗ることが許される。「シャンパーニュ」以外で作られた発泡ワインが「シャンパン」と名乗れないのと同じ理屈だ。この資格を持つ醸造所がニ十数か所あるらしい。またすぐ南のボンには、同様の製法でありながらケルシュが名乗れないビールもあるらしい。「八丁味噌」みたいなものか。
ピルゼンと見分けが付きにくいほどの黄金色というのがトレードマークだ。醸造所にもよるが大変古くからビール醸造が始まっている。
1889年イ短調の協奏曲の初演がケルンで行われるなど、ブラームスはしばしば演奏旅行でケルンを訪れている。打ち上げパーティでケルシュが飲まれないとは想像できない。
« 原産地名称保護制度 | トップページ | ケルンの範囲 »
コメント