鉄道敷設ラッシュ
ドイツの鉄道を敷設順に10番目まで列挙する。
- 1835年12月07日 ニュルンベルク-フュルト 6km。バイエルン王国のルートヴィヒ鉄道。ドイツ初の鉄道となる。同線はその後営業中止になり、線路が撤去されているので、現代の同区間と同じではない。
- 1837年04月24日 ライプチヒ-アルテン 11km。ザクセン王国鉄道。アルテン駅は謎。愛用の「鉄道地図」に記載がない。撤去済みの線や廃駅までも全部記載されている地図なのだが、ライプチヒ周辺に「Arthen」という記載が無い。愛用の道路地図にはマッヘルンの南西にピッタリに地名が記載されているが、鉄道地図で確認が出来ていない。本記事のリストにある駅名で存在が確認出来ないのはここだけ。
- 1837年11月23日 フローリツドルフ-ドイツヴァグナム 13km。フェルディナンド北部鉄道。オーストリア初の鉄道。今のウィーン郊外。
- 1838年10月29日 ベルリン-ポツダム。プロイセン初の鉄道。
- 1838年12月01日 ブラウンシュヴァイク-ヴォルフェンビュッテル11.9km。ブラウンシュヴァイク公国国有鉄道。ドイツ初の国有鉄道。
- 1838年12月20日 デュッセルドルフ-エルクラート 8.6km。
- 1839年06月29日 マグデブルク-シェーネベック 14.9km。
- 1839年08月02日 ケルン-ミュンガースドルフ 6.7km。
- 1839年09月01日 ミュンヘン-ロッホハウゼン 12.8km。
- 1839年09月26日 フランクフルト-ハッタースハイム 12.6km。
- 1839年09月02日 マンハイム-ハイデルベルク 18.5km。バーデン公国鉄道。
3番目にオーストリアが入っているので11番目まで記載した。興味深いのが軌道の幅。上記11番バーデン公国鉄道の1600mmをのぞいて全部1435mmの標準軌だ。日本の新幹線と同じである。むしろ例外だったバーデン公国鉄道は、1854年にほぼ1年の歳月と莫大な費用をかけて、標準軌への改修を行っている。乗客は文句を言いながらも歩いて乗り換えてくれるのに対し、貨物は無言だがけして乗り換えてはくれないというのが最大の理由らしい。
シューベルトやベートーヴェンは間に合わなかった。シューマン、メンデルスゾーンあるいはショパンは生前に鉄道を見ている。長生きしたリストやワーグナーは鉄道の恩恵を十分に受けた。でブラームスは鉄道網を体験していたという時代感覚である。自動車の普及あるいは航空機の出現を待つ間、鉄道は移動手段の主役だった。
本日の一覧表の素晴らしいところは、これらは全てやがて幹線と呼ばれることになる路線の一部だということだ。ブラームスはこれら全てを列車で通ったと思っていい。
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