鉄道の弱点
ここでいう弱点とは、鉄道を軍事利用した際の弱点という意味。鉄道を戦争にうまく活用することをもってプロイセンは、大きな戦争に3連勝したことは事実だが、実は弱点もあった。
- 鉄道の軍事運用は自国に限られる。鉄道が物資兵員の輸送に威力を発揮するのは自国内に限られるという当たり前の話。自国国境沿いに兵員を配置する際には威力を発揮する鉄道も、自軍が国境外に出てしてしまうとそこは他国。鉄道を利用できない。折角要塞を包囲しそうになっても、こちらは徒歩であるのに、相手は鉄道で逃げてしまう。
- ネックの発生。鉄道による効率があまりにも良いため、駅から先の進軍が相対的に遅くなり、兵員や物資を下ろした駅付近を先頭に停滞が起こる。
- 敵国内を退却する敵軍はほぼもれなく鉄道設備を破壊しながら退却する。
- 当時鉄道の運用にコンピューターを使っていなかった。全国の鉄道ダイヤを戦時と平時で使い分けることは困難だった。信号やポイントの切り替えなど全てが手作業だったが、誰かが間違いを起こせば復旧までに大きな時間がかかる。
- 意外と厄介なのが空の車両の回送。単線区間は膨大な時間のロスを産む。
- 軌道幅の違う路線の混在もまたロスの元。
戦争なんかに使うからこういう愚痴も出るということだ。
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