トランブリュ
アガサクリスティで思い出した。
1922年12月パリとニースを結ぶ夜行列車が開業した。第一次大戦の戦勝国フランスの華やぎを背負ったような華麗な列車。パリを20時に出発して翌朝には地中海岸のニースに着く。フランスはもちろん英国にも知られた保養地に一夜で運んでくれる列車は「トランブリュ」と名づけられ、1975年まで存続する。クリスティはこの列車を舞台に「青列車の秘密」というミステリーを書いた。トランブリュはフランス語で「青い列車」だ。リゾート地へいざなう夜行列車の名前としては秀逸だ。
1958年に登場した九州行き夜行列車も後にブルートレインと呼ばれた。フランス語トランブリュからの着想である。
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