馬車の行く先
ロベルト・シューマンがライン川に投身したのが1854年2月27日だった。間一髪で救出されたもののエンデニヒに入院することになった。3月4日に入院のために自宅を出たとされている。このとき自宅まで馬車が迎えに来たという。
本日の話題はこのときの馬車の行く先だ。候補地は以下の3つくらいが思い浮かぶ。
- エンデニヒの病院 およそ80kmある。現代ほど道路事情が良くない中、病人を乗せてて全速力というわけには行かぬから、丸2日かかる。
- デュッセルドルフ駅 ボン駅まで鉄道を使う。ボン駅に迎えの馬車を手配すれば1日で着く。
- 市内の船着場 ボンまで船。ボンの船着場からは馬車。
3月4日のクララの日記に貴重な記述がある。「3月4日の夕刻従者が戻ってきてロベルトのエンデニヒ到着を報告してくれた」という内容だ。80km全行程を馬車ではなく、デュッセルドルフとボンの間で鉄道を利用した証拠だ。
これがシューマン最後の鉄道利用だったと思われる。
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