スパチウス
森鴎外の「独逸日記」1885年5月12日の記事、オシャッツという街の郊外の光景「潅木あり。箒の如し・・・・・蓋しスパチウス」という記述がある。
この植物実は正確に申せば「スパチウム」で、強心作用があるという。ローマでは「genista」と呼ばれていた。オランダ語では同じつづりで「ヘニスタ」と発音する。江戸時代に日本に伝わったが、「ヘニスタ」がなまって「エニシダ」となって日本語に定着した。英語名「Broom」という。エニシダのドイツ語形「Bram」こそがブラームスという姓の起原だといわれている。とうとう見つけたブラームスと鴎外の接点。
この鴎外の記述が、ドレスデン-ライプチヒ間の車窓から外を眺めていた場面の記述ということで、無理やり鉄道ネタ認定した。
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