伝記鉄道学
私の造語。「電気鉄道」の洒落ではない。
鉄道が大いに普及した19世紀後半に活躍した偉人たちの伝記に現れる鉄道の痕跡を深く探りたいという思いを大袈裟に表現した。一般に伝記の執筆者は、その道の権威だ。対象の人物研究の専門家が書く。それはそれでとても貴重なのだが、必ずしも鉄道マニアとは限らない。主人公と鉄道の関係など描写されないのが普通だ。
ところが、伝記に記述があろうとなかろうと、当時の鉄道情勢が理解出来てくると、主人公の行動がたちまち立体的になる。10日、11日、12日の記事がその代表だ。
- 主人公の旅 鉄道の利用無しには絶対に成立しない旅程になっている。
- 都市訪問 訪問順序が駅の配置の通りになっている。
- 避暑地選び 鉄道開通により便利になった避暑地を選択している。
- 演奏会 会場選びが駅の順序通り。
どれもこれも状況証拠ばかりで直接の裏付けに乏しい場合も多いが、こうした現象は1度や2度ではない。ブラームスの略年表に、ドイツ鉄道史のエポックをプロットしてみると納得させられることが多い。日に日に路線が延びていった19世紀後半のドイツは、まさにうってつけだ。この先、ブログ内で言及させていただく。
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