食堂車2419D
史上最も有名な食堂車は、ワゴンリー社製造の「2419D」だ。同車は、退役後フランス軍に徴用され、第一次大戦の連合軍西部軍総司令官フォッシュ将軍の司令部として使用された。1818年11月11日パリ郊外コンピエーヌの森の引込み線上に置かれたこの車両の中で、連合軍とドイツ軍の間で休戦協定が結ばれた。戦後一旦ワゴンリー社に返還されたが1927年から展示公開された。
時は流れて第二次大戦。ヒトラーの侵攻に屈したフランスは、ドイツと休戦協定を結ぶことになるのだが、今度はヒトラーがこの車両を博物館から引き出して、コンピエーヌの森の全く同じ場所に置いて、調印の会場とした。
さらに時が流れ1944年には、敗色濃厚のドイツ軍により、破壊された。同車両が次のドイツ敗北の折に、何らかの形で使用されることを恐れたヒトラーの指示らしい。
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