グリュックアウフ駅
Gluckauf(uはウムラウト)は、鉱山関係者間の挨拶。これから坑内に入ってゆく鉱夫たちに「無事でお帰り」と声掛けするニュアンス。ドイツブンデスリーガ所属の強豪シャルケは、鉱夫たちを集めたのがクラブの始まりだった。だから昔彼らのホームスタジアムは「グリュックアウフシュタデュオン」だった。ドイツの民謡にもなっていることは既に取り上げた。
何とこれが駅名になっていた。ヘンデルの故郷として名高いハレの西南西およそ100kmの位置にゾンデルスハウゼンがある。「Sondershausen」と綴る。街の中央にハウプトバーンホフがあって、その隣の駅が「Sondershausen-Gluckauf」駅だった。駅の北側には廃鉱山の印が3つ4つある。むしろ当然だ。鉱山との関連無しに「Gluckauf」が駅名になることなど有り得ない。
また、前に何もつかない単なる「Gluckauf」駅も発見できた。旧東ドイツでポーランド国境にも近いコットブス市内の狭軌鉄道線に「Gluckauf」駅があった。近くに鉱山のマークは見当たらないが、街自体が鉱山の街なので納得できる。
ドイツ国内は、彼らの産業革命を支えた鉱山が沢山あった。今は廃坑になっているものも多いけれど、地名や駅名に力強く痕跡をとどめている。
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