父の日
一昨日、サッカー日本代表がワールドカップ初戦を落とし、落ち込み気味に始まった父の日だったが、嬉しいサプライズが待っていた。
アルバイトから帰った次女が、皆にチーズケーキを買ってきた。開けてびっくりネクタイを締めた可愛らしい熊がデザインされてた。父の日のプレゼントだった。いやはや相当嬉しい。早速母と次女と3人で食べることにした。
大学に入りサークルを捜していた次女は、見学と思案を重ねた結果、驚くべき選択をしていた。自分の属する大学ではない他大学のオーケストラに入ったのだ。通学定期の範囲内という点まで考え抜かれた結論だった。決められた練習は週に2回程度、年二回の演奏会があるようだ。この話自体は、以前から知っていたので、チーズケーキを食べながら「オケ、最近どうよ」と水を向けてみた。
秋の定期演奏会のオープニングプログラムで「マイスタージンガー」をするという。高校でもやった曲だ。「ふーん」という私の反応にかぶせるように「実は第一ヴァイオリンを弾く」と次女。まんざらでも無さそうな口ぶり。ポジションが高いだけで、セカンドと変わらないと頼もしいことを言っている。
「んで、メインプログラムは何やるの」と尋ねた。次女は「ブラ4」と即答。私「・・・・・・」次女「ブラームスの4番」私「・・・・・」次女「家にCDある?」
ブラームスの4番のCDが我が家にあるのか訊いて来るとは、恐れを知らぬ娘だ。「誰に口聞いてんだ」と言いたいのを飲み込んで、「これ聴いたらいいよ」とクライバーのCDを渡す。「へえ、あったんだ。ありがと」とあくまで屈託の無い次女。
今年の父の日がどれだけ凄いか以下にまとめる。
- 亡きの妻の誕生日と重なった。
- 次女が父の日のプレゼントを買ってきた。アルバイトで稼いだお金で初めてのプレゼントだ。
- 他大学オケに所属し、初めて第一ヴァイオリンに挑戦する。
- 大学オケ秋の定期演奏会のメインがブラームスの第4交響曲になった。こちらではセカンドを弾く。大学オケデビューが私と同じくブラームスになった。私は2番。
- ブラームスの4番は我が家にとって思い出の曲。妻との結婚式の二次会でみんなで演奏した。場所はルーテル市谷センターだった。残念ながらこの時が妻と協演した最後の演奏会になってしまったが、亡き妻はセカンドヴァイオリンだった。そのセカンドを次女が弾く。マジやばい。
- この先個人練習をするに決まっているから、次女が部屋で弾くブラ4が聞ける。
- やがて次女が「ブラームスの辞書」を手に取る日がやってくる。
次女の大学オケの話題は、今まで取り上げるのを自粛してきた。がしかし、ブラームスの4番に挑むと聞いて、カッコをつけてもいられなくなった。高校オケでは編成の都合上、ブラームスを取り上げることは有り得なかった。そこは、この先音楽を続けていればどこかで必ずブラームスに当たるはずだと自分に言い聞かせてきた。予感は当たった。いきなり1年秋に4番とは、いやはや本当に素晴らしい。
これらがどれだけ嬉しいかお察しいただけるだろうか。2014年の父の日を一生忘れることは無い。
それでもそれを昨日公開せずに一日遅らせたのは、昨日の記事が6月16日ピンポイントだからというブログ運営上に都合に過ぎない。嬉しい割には意外と冷静。
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<てぃんぱにゃー様
お久しぶりです。いつでも歓迎いたします。
まさかいきなりブラ4とは。想像の斜め左上でした。
いきなり鉄道特集に割り込みです。
投稿: アルトのパパ | 2014年6月17日 (火) 07時45分
こんにちは。おひさしぶりの参上です。
相変わらずの豊富なネタに毎日ガタゴトと揺られております。
ついに!ですね♪
おめでとうございます。
しかし次女さんアグレッシブ!
投稿: てぃんぱにゃー | 2014年6月17日 (火) 07時05分