ドイツ景勝ルート
先に紹介したトーマスクック社の時刻表に欧州各国の「Scenic Rail Route」が掲載されている。編集部お勧めの路線という位置づけだ。「海岸線」「森」「峡谷」「湖」「山」「川」に分類されている。ドイツのお勧め路線を列挙する。ブラームスが乗っていた可能性を★印で示しておいた。
- Arnstadt-Meiningen 「山」 ★★★終点が第4交響曲ゆかりのマイニンゲンだから、きっとブラームスも乗っていると考えたいが、途中に全長3039mのブランドライテトンネルがあるのが気がかり。そんなに長いトンネルが当時掘れていたかやや心配。
- Bonn-Siegen 「川」 ★厳密にはボンの対岸からジーク川沿いを遡る。ローカル線だから乗っていないかも。沿線で演奏会があったとも思えない田舎。知人宅でもない限り乗ってるなら相当なマニア。
- Dresden-Decin 「谷」「川」 ★★★★★終点はチェコ。いわゆるエルベ渓谷。ハンブルクからプラハを経てウィーンに抜ける幹線上にあるから、絶対に乗っている。
- Freiburg-Donaueschingen 「谷」「森」 ★いわゆるヘーレンタールバーン西半分。黒い森を貫く人気路線だが、超ローカル線なのでブラームスの乗車は望み薄。
- GarmischPartenkirchen-Kempten 「山」 ★ドイツ最高峰ツークシュピッツェの登山口とも言える街から、オーストリア領内を通って南バイエルンのケンプテンへ抜けるアルプス縦走なだのが、さすがに乗っていなさそう。
- Heidelberg-Neckarelz 「川」 ★★★★★シューマン没後、当地を訪れた。行きは徒歩で帰路は乗車したはす。
- Koblenz-Mainz 「谷」「川」 ★★★★★世界遺産ライン渓谷を走る。途中にはローレライも見える。クララ葬儀に急行した際乗った可能性は高いほか、フランクフルトと低地ライン地方を結ぶ幹線だから頻度高く乗ったはず。
- Munchen-Lindau 「山」 ★★ミュンヘンとボーデン湖畔を結ぶ。チューリヒやベルンに行く際利用した可能性はある。
- Murnau-Oberammagau 「山」「湖」 ★現代でこそ大人気のローカル線だが、多分乗っていない。
- Naumburg-Saalfeld 「川」 ★★★ライプチヒからバイエルンに向かう準幹線だからあるいは乗ったかもしれない。
- Niebull-Westerland 「海」 ★ジルト島と本土を結ぶ筑堤上の路線。弟子マンディチェフスキーの故郷だが、ブラームス在世中に完成していない。
- Nurnberg-Pegnitz 「谷」「川」 ★ニュルンベルクからペグニッツ川沿いを遡るのだが、まあ乗っていなさそう。
- Offenburg-Konstanz 「山」「森」 ★★黒い森を南北に貫く。トリベルク付近の蛇行で名高いが、いかんせん田舎で乗ったか疑問。
- Pforzheim-Nagold/Wildbad 「森」 ★これも黒い森を縦貫するが、さらに田舎。
- Plattling-BayerischEisenstein 「森」 ★★起点のプラットリンクはウィーンとニュルンベルクを結ぶ大幹線上にあるのだが、そこから分岐の当ヴァルトバーンはいかにも辺鄙。終着駅はチェコ国境となる。
- Rosenheim-Berchtesgaden 「山」「湖」 ★★★★ザルツブルクからインスブルックに抜けるコリドールの東半分と一致。ウィーンからスイスに抜ける際の第一選択肢のはずだから乗っている。ベルヒテスガーデンにも行ったことがあるから全線乗っている可能性大。
- Rosenheim-Worgl 「山」 ★★★★先のコリドールの南半分。終着はオーストリア領。
- Stuttgart-Singen 「森」 ★これも黒い森を南北に貫く。現代の人気は高いが、いかんせん田舎で乗ったか疑問。
- Titisee-Seebrugg 「湖」「森」 ★黒い森観光のハイライト的位置づけだが、やはり乗っていなさそう。
- Trier-Koblenz-Giessen 「川」 ★★★トーリアとコブレンツ間はモーゼル川、クブレンツとギーシェン間はラーン川沿いを走る。トーリア-コブレンツ間は乗ったかもしれない。
- Ulm-Goppingen 「山」 ★★★★これも黒い森。何より終着のゲッピンゲンは、鉄道模型メルクリンの本社がある。ブラームスはウルムには行ったことがあるので乗車の可能性は高い。
- Ulm-Tuttlingen 「川」 ★ヘーレンタールバーンの東半分。黒い森を東西に貫くが、ブラームスは乗っていなさそう。
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