ゲルチュタールブリュッケ
「Goltzschtalbrucke」と綴る。ウムラウトには着色しておいた。ツヴィッカウの南西およそ25kmの位置に現存する世界最大のレンガ鉄道橋。長さ574m高さ78m。4段のアーチ橋で、古代ローマの水道橋のような作り。4600万個のレンガを使い1846年から5年かけて完成。
1850年の地図を見るとツヴィッカウとプラウエンの間が繋がっていないのだが、そのときこの橋が建設中だったということだ。ライプチヒからニュルンベルクに向かう最短距離なのだが、ゲルチュ川を越えるここがかなりの難所だったために、大きく迂回するイェーナ-バンベルク周りが先に完成して、今もそちらが幹線扱い。
橋の着想がもう20年遅かったら鉄橋になっていただろうといわれている。あるいはもう5km西側のルートを通ればこれほどの規模の橋は必要にならなかったのだが、そうすると隣国テューリンゲン領にはみ出してしまう。他国に頭を下げるよりは、自国内を無理やり通した結果、このようなレンガ橋になった。ザクセン王国の威信をかけた橋ということになる。1846年当時鉄橋の技術や、粗鋼の生産が追いつかなかったから、既存技術のレンガ橋が採用された。驚くことに今も現役だ。
ライプチヒとニュルンベルクを結ぶ第二ルートだったからブラームスが通った可能性なしとしない。
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