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2014年10月24日 (金)

Deutsch ossig

「Deutsch ossig」はれっきとした地名。ドイツとポーランドの国境の街ゲーリッツ(Goritz)の南およそ10kmにある小さな町。20世紀末まで亜炭の採掘場があったが、今は閉鎖されており、街もさびれてしまい、行政上はゲーリッツに組み入れられたという。

地名前段の「Deutsch」は文字通り「ドイツ」だ。「ossig」は辞書には無い。「ossi」なら出ている。「東の人々」だ。西側から見て旧東ドイツの人々を指す言い回しだ。若干の上から目線も感じられる。そこに形容詞語尾「~ig」が添えられた形に見える。当地の方言に別な意味があるかもしれないが電子辞書ではお手上げ。

ゲーリッツから南に鉄道線が伸びる。2つめの駅が昔、「Deutsch ossig」だった。今は閉鎖されている。実はこの駅は先のゲーリッツ駅より東に位置する。つまり第二次大戦を経て、現代のドイツーポーランド国境が確定して以来、廃止されるまでドイツの最東端の駅だった。そのことが命名に反映してはいまいか。「ossig」に「ost」の最上級の意味があれば、駅名は「ドイツ最東端」となり、実情と一致する。

現代でこそドイツとポーランドの国境なのだが、第二次大戦までは、川向うの現ポーランド領までドイツの領土だったから、必ずしも国境の街ではなかった。だから命名は戦後だ。

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