ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« 当日移動 | トップページ | 最短の駅名 »

2014年10月29日 (水)

ある旅行

音楽之友社刊行の「ブラームス回想録集」第1巻92ページからしばらく、興味深い記述が続く。1876年2月25日から28日までのハードシュケジュールが明らかになる。記述したのは友人のヘンシェルだ。

  1. 2月24日夜 コブレンツ。公開ゲネプロ。そこでブラームスはシューマンのピアノ協奏曲のソロを弾いた。
  2. 2月25日午前 練習。
  3. 2月25日昼 地元名士の家で宴会同然の昼食会。
  4. 2月25日夜 同じくコブレンツで、演奏会。
  5. 2月25日夜 その後宴会。
  6. 2月26日 列車でヴィースバーデンに移動。
  7. 2月26日 ヴィースバーデンに到着。すぐリハーサル。今度はブラームス自身のニ短調ピアノ協奏曲だ。
  8. 2月26日夜 演奏会。
  9. 2月26日夜 地元名士の家で宴会。
  10. 2月27日午前 ヴィースバーデンの貴族の館で室内楽の演奏会。ピアノ四重奏曲第3番他。
  11. 2月27日午後 別の貴族の館を訪問。
  12. 2月27日夜 某作曲家を訪問。
  13. 2月27日夜 列車でフランフルトに移動。定宿に投宿。
  14. 2月28日早朝 ヘンシシェルはベルリンに向かうがブラームスはウィーンに向けて列車で出発。
  15. 2月28日夜 ヘンシェルは日付の変わる前にベルリンに戻って日記を書く。

以上だ。赤文字で示したところが列車による移動。コブレンツからフランクフルトまでゆっくりと演奏会をこなしながらライン川に沿って遡る。ルートは効率的だが、日程はぎっしりだ。

2月26日は移動当日にリハーサルと本番をこなしている。コブレンツとヴィースバーデンは半日の距離とは言え、万が一列車事故にでも遭遇すれば、ぶっつけ本番になるハズだ。さらにこの路線は現代のライン右岸線で、当時Rheinbahnと呼ばれており、ブラームスはこの会社の株主だったことがある。売ってなければ株主優待があったかもしれない。

2月28日早朝にベルリンおよびウィーンに向けて出発するために、便のいいフランクフルトに夜のうちに移動しているのがわかる。

一般の伝記を列車移動の観点から読み直すと、いろいろ発見があって面白い。

« 当日移動 | トップページ | 最短の駅名 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ある旅行:

« 当日移動 | トップページ | 最短の駅名 »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ