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2014年11月16日 (日)

アジアエキスプレス

欧州からアジアに向かうルートの確保は、列強にとって死活問題だった。その確保もさることながら、所要時間と輸送量も由々しき問題。喜望峰経由のいわゆるインド航路と、シルクロードの一騎討ちだった平和な時代が長く続いた。コストでは水運が圧倒的有利。スエズ運河の開通でさらに便利になる。筆頭株主英国の優位は、彼らのインド経営の根幹でさえある。

海軍力で劣るドイツは、ウィルヘルム2世の治世になって、公然とこれに挑戦する。3B政策だ。バッハやベートーヴェンやブラームスとは関係がない受験知識の基本でもある。ベルリンからイラクのバクダットまで鉄道を敷設しようというプロジェクト。これが実現すればインドまでの所要時間は大幅に短縮される。英国は面白いハズがないが、敷設地域の情勢が不穏で計画は思うようには進まない。

英国にとってずっと脅威なのはシベリア鉄道だ。長さはかなり厄介だが、ロシア領内を単に進むだけだから、現実味がある。スエズ運河の先にある極東航路の終点に鉄道で先回りしようという位置づけは、アジア戦略全体に影響を及ぼす。

スエズ運河vsシベリア鉄道の競争は、とりもなおさず英露のアジア政策衝突の場になった。その到達点で日露戦争が起きるのはもはや必然であった。英国がシベリア鉄道の終点に蓋をするように横たわる日本との同盟に及ぶのは自然な成り行き。英国支配のスエズ運河を通れないバルチック艦隊は、喜望峰回りで長駆たどり着いた日本海で敗れた。

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