旅客運賃
ブラームスの時代、鉄道の運賃がどうなっていたかを調べていたら興味あるデータに出会った。河出書房刊行の「世界鉄道史」の381ページに、英国の運賃が「1等1マイルで2ペンス」と出ている。さらに続けてプロイセンの運賃がこれに似ていると書いてある。
- 240ペンス=1ポンド
- 1ポンド=4.5円 米欧回覧実記1873年頃
- 1円=4マルク 森鴎外「独逸日記」1884年
これらから強引に換算すると2ペンスはおよそ0.15マルクになる。プロイセンの鉄道1等車で1マイル行くとおよそ0.15マルクかかる。3等でよければこの半額になるという。フランスやイタリアにおけるマイルあたりの運賃はプロイセンより25%安かったらしい。
- ハンブルク-ベルリン 178マイル およそ27マルク。現代通貨では13500円。
- ハンブルク-ウィーン 690マイル 104マルク。現代通貨では52000円。
下級労働者の月収がおよそ84マルクだから、なるほど高い。ちなみに1900年の時点で東京神戸間600km357マイルの運賃が3円83銭。無理やり現代の感覚に置き換えるとおよそ15000円。
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