石炭代替
蒸気機関車の燃料は石炭だ。一口に石炭と申しても種類はさまざまで、機関車用としては英国産がもてはやされていたらしい。そりゃあ語感からして「無煙炭」がいいに決まっている。泥炭や褐炭は序列としては落ちるそうだ。
さて世界恐慌時代のブラジルのお話。元来ブラジル政府は、コーヒーの価格を維持するために買い支えを日常的に行ってきたが、金融恐慌のあおりで資金が調達出来ず、空前の大豊作とともにコーヒー価格の大暴落が起きた。
このときブラジルでは石炭の代わりにコーヒーを燃やす蒸気機関車が走った。いやはやこの際カロリーなんぞ問題にするのは野暮だ。どういう香りがしたのか興味深い。旅客全員にコーヒーを無償でふるまったという話は聞こえてこない。
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