浸透度の違い
コーヒーは、ビール、ワインと並ぶドイツの3大飲料と言われている。しかしながら、ビールやワインが地名や人名に色濃く痕跡を残しているのと違い、コーヒー関連の地名や人名はほぼ存在しないと申していい。
その違いはそれら飲用受容の歴史に起因するものだ。コーヒーのドイツ侵入は16世紀を大きく遡らない。ビールやワインは紀元前に起源を持つ。さらに、コーヒーはドイツ人にとって舶来であるのに対し、麦やブドウはドイツ産である。原料作物の栽培から醸造までが国内で完結するから、生産流通に携わる層は、コーヒーよりも分厚いと見ていい。
コーヒー関連の語彙こそ、そこそこの用例が存在するが、地名人名への非反映は、歴史そのままの反映と見ていい。
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