ウスウス
ブログにしろ本にしろ「ブラームスの辞書」は、グレーな領域のネタが多い。ブラームスの作品に接する人たちが、みなさんウスウス感じていながら、それでいて改まって言い出さないことを、無理矢理引っ張り出して論評の対象にする趣旨である。
ブラームス作品を演奏する人々は、楽譜上の音楽用語が多彩で微妙であることはウスウス気付いていると思う。同じ旋律でありながら、出現の度に微妙に色合いが変わるというケースはけして珍しくない。実際に数えて「ホラね」とまではやらないだけである。
そうした潜在ニーズに応じるという側面が半分ある。残る半分は私の性格のせいだ。実際に楽譜を舐めるように見つめてエクセル入力したのは、データという客観性のある裏付けを添えることで展開する論旨に説得力を与えるためである。みんなウスウス気付いていることを言っているだけなのに、データが備わることで有り難く見えるというマジックだ。
ブラダスデータ22000件は十分客観的だ思うが、それをベースに抽出加工したデータは疑ってかかったほうがいい。情報めかして語ることでバカ話に有り難味を付与するためのツールだと思っている。
スペシャルコンサートまであと18日。
« 公式サイト | トップページ | ジャンルとしての日記 »
コメント