裏方たちの五月
次女たち高校オケ恒例のスペシャルコンサートが終わった。
38代引退おめでとう。
私は、縁あって演奏会の裏方を務めた。裏方に回るのはこれで4回目だが、演奏を聴けないのは2度目である。
子供たちの演奏は、1年間の活動の集大成。心構えも準備も並大抵ではない。「音楽に心を込めようという意志において世界最高のオケ」だと断言する。その演奏はいわば料理だ。作品は素材である。この論法でいうなら、裏方は器。あるいは調度品。演奏そのものではないが、おいでいただくお客様の印象を、微妙に左右する。
だからオケが世界最高なら裏方も世界最高でなければならない。裏方の陣容はおよそ以下の通り。
- 顧問 指揮者以外の顧問の先生は、楽屋周辺にあって生徒のコンディションに目を配る。
- 生徒 生徒は出演者として心を砕くが、演奏以外にも一部影響がある。それぞれみんなに役割があるのだが、チケット管理がその代表格。チケットはコンサートとお客様をつなぐ架け橋。次女たちの高校オケは、高校生の部活の発表会としては破格の集客力がある。チケットは貴重品になるから、あいまいな管理はすぐにトラブルに直結する。当日こそ演奏に集中するが事前の準備は、指揮者や部長副部長コンサートミストレスにも負けないくらい多忙だ。ここの管理如何で、当日売り、お取り置きなどのチケット対応が格段に楽になる。
- OG 裏方運営の大主役。昨年のスペコンでは演奏に回った子たち。「ただただ後輩の演奏会をよくしよう」という意気込みだけで、運営のアイデアが縦横に飛び交う。イベントを形にする喜び。
- 40代1年生 厳密には生徒だ。しかし今年の4月に入学したばかりだから、演奏は1曲だけで、むしろ貴重な裏方戦力。彼女たちのキビキビした動きと笑顔は、最強のおもてなしだ。
- 保護者 演奏する子供たちの親。コンサート3時間のためにそそぐ労力は大きい。その感動のリターンもまた言い尽くせない。
とても文章にはならない。みんな必死。
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